どんな人におすすめの本?
- 日本の産業構造に興味がある方
- 労働生産性を決める要素などの基本を知りたい・学びたい方
- 諸外国の労働生産性について概要を知りたい・学びたい方
- 将来的に企業の経営者を目指したい方
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なぜこの本を読もうと思った?
- この本のタイトルに惹かれた(面白そうと思った)から
- 日本の労働生産性の低さとその原因に興味関心があったから
- 労働生産性が高いと言われている諸外国と日本の違いを学びたかったから
この本からどんな学びを得た?
読書中に取ったメモの一部を公開します。
- 小さい企業が増えると国の生産性が下がる。
- 国の生産性を上げる方法として、労働生産性を高める・労働参加率を高める。
- 生産性を決める三要素は、人的生産性・物的生産性・全要素生産性。
- 日本の労働生産性低下の1番の要因は、全要素生産性(資源配分や産業構造の非効率性)にある。
- 人材への教育観点での投資が極端に少ない日本。非正規雇用が増えると組織の教育投資が減る傾向がある。
- 企業の平均規模比較では、日本の平均企業規模はアメリカの6割程度・EUの8割程度。
- 経済発展に伴い、製造業からサービス業に需要は移行する。
- 日本は人材評価と最低賃金の乖離が大きい。
- 最低賃金を上げると起業の壁が高くなる。
- 製造業よりサービス業の方が、monopsonyが強く作用する傾向がある。
- 最低賃金を上げることと国際競争力の低下との関連性は低い。
- 輸出産業の大半を占める製造業より、サービス業の方が最低賃金労働は多く見られる。
- 有能な経営者の数は限られているのだから、企業数の増加は良い結果をもたらさない。
- 日本人の素質と外資系企業のデータに基づく経営は、高い生産性を生み出す可能性が高い。
- 中小企業支援の目的は、企業規模を大きくする目的のうえで行われるべき。
「日本の労働生産性の低さ」は興味関心があるテーマの一つであるため、なぜ日本の労働生産性は低いのかという疑問へのヒントを与えてくれる一冊でした。
読書感想
生産年齢人口が減少していく日本に対して、労働生産性を高めるための様々な角度からの提言が詰まった一冊でした。
著者の主張が多様な調査研究資料をもとに検証されており、この分野に興味がある方であれば今後の学びのきっかけにもできるでしょう。
中小企業が99%以上を占める日本の産業構造を理解したうえで、労働生産性が高い諸外国との差はどこにあるのか自分なりの考えを持っておこうと思います。
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